ES

  • 2017.08.07 Monday
  • 09:00

先日、ある方から「面白いミーティングをしている会社がある」とご紹介をいただきました。その名は「株式会社 ら・さんたランド」。年2回の全体ミーティングを公開しておられるのだとか。http://lasanta.jp/seminar

 

「パンの訪問販売で幸せを運ぶ」をコンセプトにしたその会社が行うミーティングは、企業理念を達成するために、お互い進むべき方向を確認し、理解する共有の場を設けることで、よりよい仕事をしていくことを目的として、元々スタッフだけが参加するものだったそうです。しかし取引メーカーも参加してもらったところ評判を呼び、徐々にその参加者の枠を広げてこられたそうで、これまでに39回開催、延1300名の方が聴講されているそうです。

 

時間は10:00〜17:00で、参加費用は参加セミナーの内容や宿泊希望の有無により、8,000〜24,000円。資料一式もいただけるとのことですので、決して高いものではないと感じます。

 

その中でも、ご紹介いただいた方が「感動した」と言われるのが、表彰式だったそうで、その内容を教えてくださいました。

 

賞の名前は「ベストサポート賞」。表彰されたのはいわき営業所のベテラン社員Aさん。社員と言っても、歩合制の個人事業者のようなもので、売上高に比例して給与が決まります。元々福島営業所勤務だったAさん。東日本大震災で大きな被害を受けたいわき営業所にいた新人のBさんを気遣い、自ら担当営業所の変更を志願されたのだとか。自らの給与が減ることが目に見えているにも関わらず、です。更には休みの日はすべてボランティアで復興支援をされていた。それが評価されての表彰でした。

 

賞金はわずか3,000円×6か月。それでもAさんはとても嬉しそうで、誇らしそうでもあったとのこと。「まさに社員の命が躍動している」と感じられたそうです。

 

私は常々「イキイキ・ワクワク・ドキドキ仕事をする人だけが、お客様に本当のご満足を提供することができる」とお伝えしています。また、「CSよりESが先」とも言われます。「顧客満足よりも従業員満足の方が先」という意味です。ら・さんたランドは、まさにそれらを地で行く会社であると感じました。

 

「自社の社員は、心からイキイキ・ワクワク・ドキドキ働くことができているだろうか?」

 

この問いを自ら投げ掛け、常に改善していく努力を怠らないようにしたいものです。

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    変革

    • 2017.07.31 Monday
    • 09:00

    このところ、「仕事量は増えてきているものの、それに見合う採用ができない」との話をよく耳にするようになりました。皆さんの会社は如何でしょうか?

     

    そのようなお悩みをお持ちの方に私は、次のようなアドバイスをさせてもらっています。もし参考になるようでしたら幸いです。

     

    まずはこれを機に、業務そのものを見直すことです。実は現状、やらなくても済んでしまうことを、過去の延長で習慣的に継続していたり、もっと簡便なやり方があるのに、見直されることなく漫然と行っていることが、意外と多いものだからです。

     

    次に、採用人材の見直しを行うことです。もちろん将来を担う正社員を継続的に採用することは大切ですし、パートさんでもできればフルで働いてもらえる方に越したことはないのですが、この層が取れなくなってきているから、そうも言っていられません。

     

    そこで、着目していただきたいのが、業界未経験・出勤不定期の時短パートさんです。要するに、まだ子供に手が掛かって時間が制限され、さらに子どもが病気になれば、出勤予定であっても休まざるを得ない方たちです。実はこの方々の中に逸材が眠っています。

     

    もちろんこのような方々に頑張ってもらうためには条件があります。それは『教育しなくても即日できるようになってもらえる仕組み』があることです。具体的には作業指示書とマニュアルが必要となります。マニュアルは、できれば映像化されているとよいでしょう。いずれにしろ『教育を必要としない』レベルのものが必要です。そうでなければ、出勤の都度、教育だけで終わってしまう、という結果になりかねません。

     

    一方で、そのような視点で作られた指示書やマニュアルは、間違いなく正社員やフルパートさんの教育の時間短縮にも通じます。「これを機に、教育体制そのものを見直す」という視点を以て検討していただくとよいでしょう。

     

    また、IT活用も検討の必要があります。業界内外を眺めて、IT活用で成果を挙げておられる事例を研究されることをお勧めします。

     

    最後に検討すべきは、アウトソーシングです。自社の基幹業務でなければ、それを得意としている会社に頑張ってもらうのです。WIN−WINの関係といってもいいでしょう。この取り組みを通じて、自社の強みにより経営資源を集中させることができるかもしれません。

     

    いずれにしろ「時代が変わる」ことは「会社を変える」チャンスです。企業は“環境適応業”と言われます。この時代の変化を、ぜひ自社の変革の機会としてみてください。

     

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      周年

      • 2017.07.24 Monday
      • 09:00

      先週の土曜日、当社OBで、千年経営研究会のメンバーでもある税理士事務所の「10周年感謝の集い」に招かれ、参加してきました。

       

      7年前、別の同僚の結婚式で偶然に会った際、ちょうど丸3年を迎えたという話を聴いて、お客様やお世話になった方への感謝の気持ちを伝える場を作るようにお勧めして以来、形を変えながらも毎年続けてきたとのこと。

       

      ここ数年は、中期経営計画の発表会と組み合わせていたとのことですが、今年は10周年の節目ということもあり、純粋に感謝伝達の場にされたのだとか。

       

      残念ながら、冒頭の先生の話は聴けなかったのですが、参加されている方々の笑顔を見るにつけ、その気持ちは十分に伝わっているものと感じました。

       

      またいただいた資料の中に、先生のメッセージがありました。少しご紹介させていただこうと思います。

       

      「何の才能も持たない私が10年間事業を継続することができたのも、お客様、社員、取引先等たくさんの方々との出会いに恵まれ、そして支えていただいているからです。本当にありがとうございます。」

       

      「創業当時を振り返ってみると、お金なし、コネなし、実績なし、社員もいなければお客様もいない。ないない尽くしからの創業でした。しかし今となっては、それがよかったのだと思います。何もないからこそ、あることに有難みを感じることができるし、工夫するようになるからです。」

       

      その通りなのだと思います。創業者の方は、間違いなく共感されることでしょう。

       

      一方で、後継者の方々にもぜひ聴いてもらいたい話でもあります。実感はなくとも、創業者の苦労の一端を知ることができれば、預かっているものの価値を少しでも感じることができると思うからです。

       

      いずれにしろこのような周年行事は、主催する側のみならず、参加者にも大きな気付きを得る大切な機会なのだと思います。そしてその機会を作り出すことが、御恩返しにもつながっていくものなのです。ぜひ皆さんも、このような機会を大切にしていただければと思います。

       

      参加させていただいたお礼という訳ではありませんが、彼の初著書となる本をご紹介します。よろしければご購読ください。

       

      「起業して3年以内に絶対つぶれない会社のつくり方」(伊藤圭太著・セルバ出版)

       

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        変化

        • 2017.07.18 Tuesday
        • 09:00

        先日、ある相談を受けました。具体的な内容は差し控えますが、要約すれば「明らかにグレーな内容を、どうしたらホワイトに見せることができるか?」といったようなものでした。

         

        何か怪しい相談のようですが、意外に少なくないものです。なぜならその「明らかにグレーな内容」とは、ほんの数年前まで業界の常識だったものが、法律が変わった、ないしはその運用が厳格化されたことによって、俄かにグレーになった、といった類の内容だからです。

         

        企業側からすれば、「今まで善しとされてきたことが、いきなりダメだと言われても困る」と感じるのは、致し方がないことだと思います。

         

        しかし法律は法律です。ときに「法律が間違っている」などと勝手な解釈をして、平気で法令違反をする人がいます。これは就業規則や社内ルールなどにおいても同じです。

         

        私はそのような人に対して、「嫌なら変えろ。変えるまでは守れ」とお伝えします。そのような人に限って、文句を言うばかりで自ら変える努力をしようとはしませんから、結局は守るしかなくなるのですが、、、

         

        話を戻して、先の相談において先方は、グレーな内容をベースにしてどう法的な根拠を持たせるかを探っておられ、そのアドバイスを求められたのです。

         

        それに対して私は、「まずは法律をベースに考え直す必要がある」とお伝えしました。グレーをホワイトにするのではなく、ホワイトを前提に、どこまでグレーが許されるかを検討した方がよい、という訳です。

         

        結果的には同じゴールに辿り着くのかもしれませんが、前者のアプローチの場合は、どうしても心のどこかに後ろめたさが残るものですし、嘘に嘘を重ねる結果にもなりかねません。逆に後者の場合は、法的な根拠をきちんと示しながら、毅然とした態度を保持することができるでしょう。

         

        仮に指摘を受け、改善を求められても、法的根拠を前提として構成している以上、どう変更するかも明確です。前者の場合は、その都度、根本的な見直しをしなければなりません。後日のことを考えても、後者の方がよいものなのです。

         

        そもそも業界の常識というものは、世の中の非常識であることが意外に多いものです。法律のみならず、世の中の風潮などによって、その非常識を問われることもあるでしょう。その際は、「ホワイトから考える」ようにしていただくとよいと思います。

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          節目

          • 2017.07.10 Monday
          • 09:00

          先週の土曜日、ある会社の「創立45周年記念感謝祭」にお誘いいただき、参列させていただきました。

           

          「今、当社があるのは、パートナー企業様のおかげ」と、ご招待されたのはお客様ではなく、仕入先様や協力会社様、または金融機関様など、ビジネス上でお世話になっている方々だけでした。そこにこの会社の姿勢が表れているように思います。

           

          またその内容も「すべて社員さんの手作り」とのこと。司会進行はもちろん、ご接待していただいたのも社員さん、そして途中放映された社員さんのご紹介ビデオも、入社3年以内の新入社員の方々の手作りのものでした。

           

          その制作に関わったという最年少の社員さんが「大変だったけど、楽しかったです」と、短い期間での制作の苦労以上の喜びを感じておられたようでした。

           

          また社員さんが紹介されるたびに、お付き合いのあるパートナー企業の方々から優しい微笑みと温かい言葉が掛かり、とても素晴らしい時間を共有させていただくことができました。

           

          実はその会、5代目社長の就任披露を兼ねており、千年経営研究会のメンバーでもある新社長が就任挨拶をされました。

           

          真面目な方なので、事前準備に怠りはないと確信していましたが、真摯な姿勢と心の籠った挨拶で、とても安心しました。彼自身、噛み締めながら口にする一言一言に責任の重さを感じると共に、素晴らしい会社にする覚悟を持つことができたように思います。

           

          またそれを支える社員さんの存在を改めて自覚し、勇気をいただいたと同時に、そこに参加する社員さん自身の結束力も高まったように感じました。9月には、社員さんだけのお祝いの会が開かれるのだそうです。その結束力は、さらに高まることでしょう。

           

          今回の会に参加させていただいて、人生にしろ会社経営にしろ節目のイベントというものは、そこに集う者たちの“覚悟”と“勇気”と“結束”をもたらすものであると改めて痛感しました。

           

           

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            評価

            • 2017.07.03 Monday
            • 09:00

            先日お伺いした会社で、「評価制度を導入したけど、逆効果だった」というお話をお聴きしました。「社員のやる気を鼓舞するために導入したのに、逆にやる気を失わせ、会社の雰囲気も悪化してしまった」のだとか。

             

            そこで、その背景をお聴きしたのですが、確かにいくつかの問題点がありました。

             

            第一に、大企業並みの素晴らしい“見栄え”の制度だったのですが、残念ながら一人一人の社員の顔が見える中小企業に、大企業的な評価制度を導入すると失敗することが多いものです。具体的には、「評価項目に応じて点数化する。しかしその点数には納得できない。だから鉛筆なめなめで修正するも、もうその時点で説明がつかなくなってしまう」という結果に陥りやすいのです。

             

            そこで中堅・中小企業には、“認定方式”の方が馴染むものです。評価項目で点数化する前に、「実はもう決めている」のではないですか?だったらその腹づもりを起点としたアプローチが必要です。「なぜその点数なのか」「なぜそう思えるのか」を追求するのです。そしてその内容から彼、彼女に期待することは何かを明らかにしてきちんと伝える。そういうスタイルの方が、中堅・中小企業には明らかにマッチしています。

             

            第二に、説明力を高めるための“見える化”ができていないこと。男気のあるその社長は、「頑張った」「よくやった」という超主観ワードで評価する傾向にありました。これは明らかにNGで、期待を数値や行動で客観的に評価できる環境を整える必要があります。

             

            そして何より、この会社における最大の問題は、「評価を楽にするために導入した」点にありました。

             

            本来は評価などしなくても、「働くことそのものが喜びである」ことが理想です。しかしその“喜び”の山に登ったことがない者に「登頂の喜びを感じろ」というのは無理な注文です。だから、「当社は何を以って社会に貢献しようとするのか?」「その貢献に対して、社員にどのような役割と成果を求めるのか?」「結果として社員にどのような喜びを感じてもらおうとしているのか?」などを明確にし、その登頂ルートを示し、現在地点を的確に指摘する、それが人事制度の根幹でなければいけません。

             

            いずれにしろ評価制度は、評価することそのものには価値はありません。社員の人生が素晴らしいものになって欲しいと心から願い、成長を期待し、どうすればより一層の成長が実現するのか、その方向性を指し示すことにこそ、意義があります。

             

            既に評価制度を持たれている会社は、そのような視点で制度の見直しを、またまだない会社では、そのような視点での制度設計をお勧めします。

             

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              承継

              • 2017.06.27 Tuesday
              • 14:54

              先週、ある会社から事業承継に関わるご相談を受けました。詳細は控えさせていただきますが、親子間の事業承継において、それぞれが大切にしなければならないことについて、改めて考えさせられました。

               

              譲る側はまず、「いつまでもその舞台に立ち続けることはできない」ことを自覚した上で、「自分とは異なる個性と能力を持つ者を認め、受け容れる」ことを強く意識する必要があります。

               

              今回のご相談においても、創業者であるお父様は、自分の思い通り動いてくれないことを嘆き、二言目には「あんな奴には譲れない」と憤られるばかり。

               

              そんなお父様の愚痴ボヤキをお気の済むまでお話しいただいた上で、私からは「まずは、生まれてきてくれた時の喜びを思い出してください。その上で、これまで一緒に暮らしてきた中で感じるよいところを100個挙げてみて下さい。足りないところを挙げたら、切りがありませんよ」とお伝えしました。

               

              一方で譲り受ける側は、「継ぐことができるものを残してくれた」ことに心から感謝した上で、「まずは創業以来の歴史と、これまで大切にしてこられたものを知り、守るべきものは守る」こと意識しなければなりません。

               

              後日、ご来社になった後継者の方も、お父様の考え方の古さをことさらにあげつらえ、時代錯誤を嘆くばかりで、預かったものへの感謝の気持ちが感じられませんでした。

               

              そこで彼には、「反論する前に、まず「はい」と返事をすること。その上で、なぜそう考えるのかを冷静に聴くこと」と諭した上で、ご家族と一緒に年表つくりをすることをお勧めしました。創業社長の場合、それ以前からの経緯を知っているお母様と一緒に作られる価値は大きいものです。

               

              そしてその年表つくりの中から、今預かろうとするものが、どれほどの苦労の上に成り立っているのかを知ることで“感謝”の心を、その歴史の中で「これがあったから当社が今あるのだ」と思えるものを知ることで“信用”の礎を感じることができるようになるものです。

               

              いずれにしろ事業承継での揉め事は、どちらか一方に責任があるということはありません。譲る者、譲られる者の双方が、自らの問題に目を向けることから問題解決が始まります。

               

              特に揉めてはいない方も、今回の話を参考に、今一度事業承継のありようを見直してみてはいかがでしょうか。

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                質問

                • 2017.06.19 Monday
                • 09:00

                人は、問題であるとはわかっていて、かつどうすればよいかも薄々気付いてはいるものの、行動に移すことができずにいる、ということが往々にしてあるものです。先日も、そんな社長とお会いしました。

                 

                私は、そういう方に出会った時に、ある質問法を頭に浮かべながらお話をするようにしています。それは『SPIN話法』というものです。具体的には、次のような質問ステップを踏んでいきます。

                 

                ○状況質問(Situation question)

                ・まずは近況などをお聴きする。

                ○問題質問(Problem question)

                ・近況の中から、現在どのような問題を抱えていらっしゃるのかの仮説を立て、その仮説を立証するための質問をする。

                ○示唆質問(Implication question)

                ・特定された問題が引き起こす影響について質問する。その問題を放置することで、どれだけの影響を及ぼすかに気付いてもらう。

                ○解決質問(Need-payoff question)

                ・どうすればその問題が解決できるかを質問する。答えは既に相手の頭の中にあるもの。それを引き出し、解決に向けての動機づけをする。

                 

                特に大事なのが、3つ目の『示唆質問』です。結局、「気付いているのに、何も行動を起こさない」のは、その問題を放置することの影響にまで想像が至っていない、ないしは想像することから逃げている状態であることが多いものなのです。

                 

                一方で、「問題だ」「何とかしなくてはいけない」と口にされるものの、『示唆質問』に対して、それほどの危機感が伝わってこない場合もあります。その場合私は、話をすることを断念します。詰まるところ、本人に解決する意思がないからです。これはお互いにとって、時間の無駄と言えるでしょう。

                 

                逆に、問題放置の影響を明確にイメージできた瞬間、物事が動き出すということは多いものです。今回の社長もそのケースで、わずか30分の面談の後、直ぐに幹部の方に問題解決に向けた指示を出されました。まさに『示唆質問』の成果であったと思います。

                 

                皆さんの周りで、問題解決に向けてくすぶっておられるような方がいらっしゃったら、ぜひ『SPIN話法』を頭に思い浮かべながらお話ししてみてください。もしかすると長いトンネルを抜けるきっかけになるかもしれません。ご自身の問題も含めて・・・

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                  • 2017.06.12 Monday
                  • 09:00

                  先日、1年ほど前に社長が急逝され、親族に後継者がいらっしゃらなかったため、思いがけず会社を承継された方にお会いしました。

                   

                  突然の承継であったためにかなり苦労され、お話をお聴きすればするほど、早い事業承継対策の必要性を改めて感じさせていただきました。

                   

                  承継のご苦労話を一通りお聴かせいただいたのち、今後の課題に話が移ったところで、少し雲行きが怪しくなりました。将来構想に関わる話はほとんどなく、その話の大半が、既存社員への不平不満だったのです。

                   

                  そもそも亡くなった先代はワンマン気質で、「俺についてこい」タイプ。その上、人の話に耳を傾けることが苦手だったようで、結果として、社員の不平不満の対象となり、変な話ですが、それが社員の団結力をもたらしていたのだとか。

                   

                  ところがその“敵”がいなくなった途端、「その矛先が自分に向いてきた」と言われるのです。そして、その後は、延々と自分の不遇と社員の至らなさを語られることになりました。

                   

                  しかしよくよく話を聴いてみると、どうも原因はその新社長にあるようでした。先代のリーダーシップしか知らない彼は、いつの間にか先代と同じ言動を繰り返すようになっていたのです。先代と同じ仕打ちを受けるのは、ある意味、仕方がないことだと思えてきました。

                   

                  そこで彼には、「先代に対して、どんな言動を求めていましたか?」と、「これ以上ありません」と言われるまでお聴きしました。その内容をメモに取り、「ご自身でできていることに○をつけてください」とお願いしました。

                   

                  最初は、「全部できてます!」と強弁されていましたが、「ひとつずつお願いします」と促すと、ペンは止まり、みるみる顔が赤く染まっていきました。

                   

                  「今できていないことは仕方がありません。だって見本がいなかったんですからね。でも、だから今のままでいいということにはなりません。今あなたは理想の社長像を描くことができました。だったらあなたが見本を創っていきましょう。承継問題は多くの人が絡みますから、多くの苦労があったのだと思います。でもこれは自分だけでできることです。あなたなら必ず乗り越えられますよ。」

                   

                  「やってみます」と言われるその言葉には、戸惑いながらも「やらなければいけない」という決意が伺われました。

                   

                  人は鏡です。相手に映る不平不満は、自省に活かさなければなりません。その上で理想を明らかにし、自らが鏡となってその理想を映し出す。そういう取り組みの繰り返しが必要なのだと思います。

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                    約束

                    • 2017.06.05 Monday
                    • 09:00

                    先週「段取り力の達人」というテーマでお話しする機会がありました。今日はその内容について、少しお話しさせていただきたいと思います。

                     

                    このセミナーでは、私がこれまで出会ってきた段取り力の高い人に共通する習慣を、“段取り力の達人6か条”と銘打って、紹介しました。その内容は、以下の通りです。

                     

                    一.業務発生段階で段取りする。

                    二.準備業務は、できるだけ早いタイミングでスケジューリングする。

                    三.漏れなく“ToDo”に落とし込む。

                    四.報告書を記載する。

                    五.定型化・標準化する。

                    六.“自分納期”を守る。

                     

                    お話ししたすべての内容をお伝えするには紙面が足りませんので、今回は「六.“自分納期”を守る」について解説します。それ以外の内容については、6月22日にみよし会主催で開催される、千年経営研究会の月例会で詳しくお話しします。ぜひご参加ください。

                     

                    人は、他人との約束は何とか守ろうとするものです。一方で、人との約束さえも守らないようでは、まともな仕事などできるはずがありません。

                     

                    問題なのは、自分との約束、即ち「自ら決めたことを必ずやりきる」ことにあります。

                     

                    自分との約束を守ることは、本当に難しいものです。何よりも口にしていなければ、誰も知らない訳ですから、人から見れば、約束そのものが存在しません。また、守らなくても、誰も文句を言いませんし、誰に迷惑を掛けるわけでもありません。仮に自分との約束を守らなかったことで問題が生じたとしても、それは自分の責任であり、自分で何とかすれば済むこととも言えます。

                     

                    しかし、その約束を自分と交わしたということは、そこに何らかの理由があったはずです。その理由となっていることが未遂に終わる訳ですから、実施していたら得られたはずのものが得られず、または何らかの損失が生じていることになります。

                     

                    何よりも「自分を裏切った」その罪悪感は、徐々に自分に対する信頼を失わせ、さらに自分との約束を破ることに何の抵抗も躊躇いも感じない人間になっていってしまいます。とても恐ろしいことなのです。

                     

                    “自分納期”を守る。

                     

                    とても難しいことですが、「まあいいか?」と感じたときに「いやいや、ダメだ!」と心奮い立たせる習慣を身につけたいものです。

                     

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                      著者 亀井英孝

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