評価

  • 2018.11.05 Monday
  • 09:00

このところ、給与制度の中に「歩合給」を導入されるところが増えてきているように思います。業績連動型の給与体系の最たるものといえますが、私はその効果に対しては、少し懐疑的です。

 

「歩合給」を導入される目的は、

 

 □業績に対して高い意識をもってもらえる。

 □客観的な評価基準となる(評価する手間が少なくなる)。

 □組織内に競争意識が芽生える。

 

などが考えられ、実際にそのような目的で導入されるケースが多いようです。

 

一方で「歩合給」は、

 

 □効率的で自分にとって都合のよい仕事を抱え込む(他に任せようとしない)。

 □後輩指導や会社運営に関わる業務など、お金にならない仕事を嫌がる。

 □組織風土がぎくしゃくする。

 

などの弊害があります。この長短を比較した時、明らかに後者の問題の方が重いと思うのです。

 

「後輩指導や会社運営に関わる業務にもポイントを付けるなどして、歩合給に盛り込めばいいじゃないか?」という声も聴こえてきそうですが、「金のために人を育てる」などという風土が、私にはとてもよいとは思えません。

 

もちろん、業績に対する意識を高くもってもらうことは大切ですし、評価の中に業績部分を入れることに対しては、全く異論はありません。ただ直接連動させてしまうと、後者の弊害の方が強く出てしまうケースを、私はたくさん見てきました。

 

組織風土は、経営戦略と並ぶ、経営にとってとても重要な要素です。どんなに優秀な社員に恵まれたとしても、組織風土が好ましいものでなければ、その力は十分に発揮してもらえません。逆に組織風土がよければ、人材の能力は多少劣っていたとしても、その能力をいかんなく発揮してもらうことができ、想定以上の結果を出してくれるようになるものです。

 

潜在能力100×発揮率30%=発揮能力30 < 潜在能力50×発揮率100%=発揮能力50

といったイメージですね。

 

そもそも“評価”は、評価する者とされる者の信頼の上に成り立つものであり、かつ相互の信頼関係を構築するための最も重要なコミュニケーションのひとつです。

 

安易な仕組みに頼らず、好ましい組織風土の実現に向けた評価制度の検討をしていただければと思います。

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    著者 亀井英孝

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