伝統

  • 2019.02.04 Monday
  • 09:00

みなさんは私が一時期、和太鼓をやっていたことを覚えていらっしゃいますでしょうか?そのきっかけを作ってくれたのは、岡崎商工会議所様主催の「ひとづくり塾」で出会った三浦太鼓店の三浦和也君でした。修了式で、妹さんと社員さんの3人でしてくれた演奏に感動し、どうしてもやってみたくなってしまったのです。結局、3年でやめてしまったのですが、今でもとても良い思い出になっています。

 

先日、8年前に「ひとづくり塾」を修了した後、創業1865(慶応元)年の歴史ある会社を継ぎ、6代目社長となった彼と久しぶりに会った時、とても嬉しい報告を受けました。

 

彼は、「ひとづくり塾」で経営理念の必要性を感じ、思案に思案を重ねて、自ら「伝統を守り、伝統を創る」という理念を明確にされました。そして、その理念に沿った活動を常に意識して取り組まれてきたといいます。

 

そのひとつの表れが、それまで外注していた“桶太鼓”の内製化でした。職人さんの高齢化が進み、かつ承継する人もいないため、どんどん作り手がいなくなっていたのだそうです。「このままでは伝統が守れなくなってしまう」との危機感から、80歳になる職人さんの下に通い詰め、技術を身に付けられたのだとか。また、その気持ちを受け止められた秋田の伝統工芸士のご家族から、“桶太鼓”を作るための道具一式を譲り受けることができたのだそうです。まさに理念に基づく行動が、人をも動かすことができることを証明してくれる話でした。

 

もうひとつが、新たな文化の創出です。数年前、八丁味噌協同組合さんが150年以上使われた古い仕込み樽を無償で提供するという話を聴きつけた彼は、岡崎文化の象徴ともいえる樽の底板を使った六尺六寸の大太鼓を、岡崎市民と一緒に製作することを思いついたのだそうです。それまでは、自社でできる範囲で考えていた理念の実現を、何とか他の人も巻き込んでいけないだろうかと考え始めていた矢先のことだったのだとか。そこで、太鼓を作るために必要な資材一式を無償で提供して、有志と共に大太鼓作りに取り組まれました。そして、“味噌六太鼓”と名付けられた大太鼓を岡崎家康公まつりで演奏したのが3年前。今では市の公認イベントとなっているのだそうです。まさに「伝統を創る」第一歩を踏み出したといえるでしょう。

 

「ひとづくり塾で策定した経営理念は、今も心の支えになっています」と嬉しそうに語ってくれるその顔を見ながら、私もとても嬉しくなりました。

 

「伝統を守り、伝統を創る」いい言葉だと思います。私たちも、「変わらないために、変わる続ける」ことを意識した行動を常にとっていきたいものです。

 

もう一度、太鼓を打ちたくなってきました。

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    著者 亀井英孝

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