思い

  • 2019.06.03 Monday
  • 09:00

先日、祖父の二十七回忌法要がありました。その際、お坊さんからいただいたお話を少しご紹介させていただきたいと思います。

 

60歳を少し超えたその方は、10歳の時、お寺に奉公に出されたとのこと。3人兄弟の二人目。今では死語ともいえる「口減らし」だったのだと思います。お母さんに手を引かれ、お寺の門前で言われた「頑張りなさい」との言葉が今でも耳から離れず、帰られるその後姿が忘れられないと言われます。

 

小学校に行っている内はまだ気はまぎれるものの、当時のお寺さんは子供の遊び場。放課後、同級生が遊んでいる横目で、掃除や勤行などに励まなければならない。また夜の一人寝はとても寂しく、「何で自分だけが」と「母を恨んだ時もあった」のだとか。

 

それでも親というものは恋しいもので、年に一、二度あるかないかの帰省で「お帰り」と温かく迎えられることが、何よりの喜びだったのだそうです。

 

そんなお母様が昨年亡くなられました。晩年は末期がんで、終末ケア施設に入られていたお母様を、片道5時間かけて月1回お見舞いに行かれていたとのこと。帰り際、「気を付けて帰りなさいよ」と声をかけてくれるお母様に、いくつになっても失われない親の愛を感じられたのだとか。

 

数か月してお亡くなりになり、冷たくなった頬に手を当てられながら、奉公に出されたとき、もちろん自分は悲しかったけれども、出したくないのに出さなければならないお母様の悲しみはそれ以上だったのだろうと感じられたそうです。

 

ときに人は、「言っていること」「やっていること」と「思っていること」は違うものです。「思ってもいないことを言わなければいけない」ことは誰しも経験があることだと思います。一方で、人の言動に左右され、相手の本心に気付くこと、受け容れられないこともある。そして、「あのとき、わかっていたら、受け容れていたら」と後悔することもしばしばです。

 

お話をお聴きしながら、私自身、相手の言動に惑わされてはいないか、その本質を見抜けているかを慮る力をより一層つけていきたい、そして、相手の思いに寄り添うことができる人間になりたいと強く感じました。今回もまた、よい気付きをいただくことができました。

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    著者 亀井英孝

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