非常時

  • 2020.06.01 Monday
  • 09:00

先日、後継者会を初めてオンラインで行いました。その中で、リーマンショックの時によくお話ししていた内容を思い出しましたので、みなさんにも少しお裾分けしたいと思います。

 

お題は、2つ。「今、会社を閉めたらどうなるか?」と「売上がゼロになったらどれだけ生き延びることができるか?」というものです。今回は、前者の説明をしましょう。試算表をご用意ください。

 

貸借対照表の「純資産の部」、今はプラスになっていると思いますが、もし、今すぐに会社を手放さなければならないほどの非常時だったらどうなるか、次の視点で見直してみて、プラスのままでいられるか確認してみてください。

 

まず「売掛金」。平時であれば問題なく回収できるものの、非常時となると「火事場泥棒」的に支払いを渋る人が出てきます。これは“感謝心”のバロメーターのようなもので、みなさんの会社がお客様から「ありがたい」と思われている存在であれば全額回収できますが、そうでないと「ざまぁみやがれ!」とばかり、難癖をつけては支払いを渋る輩が出てくるものなのです。また、そういう程度の人とばかり付き合っていると、その影響度は一層高まります。日頃のお付き合いを見詰め直してみましょう。

 

次に「棚卸資産」。こちらは、商品力がなければ、「二束三文」「投げ売り」状態になってしまいます。コロナ禍の中でもそれほど影響がなかったような商品やサービスであれば、定価のままでも売り切ることができるでしょう。よって、このような視点においても、商品力は「日に新たなり」と高めていかなければならないのです。一方で、こちらもお客様から感謝される存在であれば、定価のままでも喜んで買っていただけるかもしれません。

 

「仕掛品」が多いようであれば、さらに換金は難しいですね。日頃の生産性向上の取り組みが影響してくる点でもあります。

 

「建物」は、もしかすると「壊して出てってくれ」と言われてしまうかもしれません。資産価値はマイナスになってしまいます。

 

「土地」については、まず相場を確認してみましょう。高度経済成長前の土地であればかなりの利益が出るでしょうが、バブル期に買っているようなものであれば、大きなマイナスとなっている可能性があります。さらに、余程いい土地でなければ、相場価格では売れないと思っておいた方がよいでしょう。ひどい場合は「半値八掛け二割引」などといいます。非常時とは、そういうものだと認識しておいた方がよいでしょう。

 

さてそのように「資産の部」を見直してみると、「負債の部」は「役員借入金」くらいしか減らせるものはありませんから、「純資産の部」がマイナスになることは、十分に考えられます。

 

このとき、そのマイナス分を誰が補填するかと言えば、連帯保証人であるオーナー経営者に他なりません。「会社に何かあったときに、どれくらいの個人負担をしなければならないか?」を考えておいていただければと思います。

 

後継者の方は、それだけ重いものを背負っている社長の思いを感じてもらえればと思います。後継者会でも、「社長と皆さんの根本的な違いはここにある。社長は、会社が飛んだらすべて飛ぶ。危機感のレベルが蟻と象ほどの違いがある。「わかれ」とは言わないが、頭には入れておいて欲しい」とお伝えました。

 

このような視点で見直したものを『非常時貸借対照表』といいます。今回に限らず、少なくとも年に1回くらいは作成するようにしてみてください。

  • 0
    • -
    • -
    • -
    • -

    calendar

    S M T W T F S
       1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031 
    << July 2020 >>

    著者 亀井英孝

    profilephoto

    行事日程

    アクセスカウンタ

    selected entries

    archives

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM