自由

  • 2020.08.03 Monday
  • 09:00

先日、少し驚いたことがありました。「3〜4年、冷蔵庫なしの生活をしていました」という話を耳にしたのです。

 

その方は東日本大震災の際、被災者が冷蔵庫を使うことができなくなって困っているという話を聴いて、「当たり前にあるものがなくなってしまったらどうなるんだろう?」との疑問が生じ、「やってみないことには始まらない」と引越のタイミングで冷蔵庫をもっていかなかったのだとか。

 

奥様は、最初は不機嫌そうな顔をされていたそうですが、最後は「あってもなくても変わらないよね」と承諾されたとのこと。冷蔵庫をなくそうと思った彼もすごいですが、それを受け入れた奥様はもっとすごいと思います。

 

さて、冷蔵庫をなくした結果はどうだったかというと、「アイスクリームが買い置きできなくなったくらいで、そんなに問題はありませんでした」とのこと。さすがに真似をしようとは思いませんが、驚きと共になんだか安心感を得ることができました。

 

よく考えてみれば、電気冷蔵庫は元々あったものではありません。世界初は1834年、国産第1号は1930年に作られたそうですが、一般家庭で当たり前にあるようになったのはここ60年前後のことと思います。一度覚えた便利さはなかなか捨てられないものですが、それまではなかったわけですから、なくてもやっていけることは、当然と言えば当然ですね。

 

“自由”という言葉があります。「自らに由る」と書きます。要するに自分の意思で行うことはすべて自由、自分の意思に由らないときは不自由ということです。その点彼は、冷蔵庫を自らの意思で捨てた訳ですから、不自由さを感じるはずはなかったといえるでしょう。

 

そう考えると、これまでの私たちは本当に自由だったといえるのでしょうか。もしかするとやらなければならないことに囲まれた非常に不自由な状況の中で、わずかながらの自由を得て喜んでいたに過ぎなかったのかもしれません。

 

逆に「何もできなくなった」今、自らの意思で何でもできる極めて自由な時間を得たともいえます。「時間があったらやろう」と思っていたことができる時間がふんだんにあるのです。まさに自由時間に溢れかえっています。

 

「学ぶに暇(いとま)あらずと謂う者は、暇ありといえどもまた学ぶこと能(あた)わず」(淮南子)

 

といいますが、まさに今、その暇が与えられています。

 

この自由時間をどのように活かしていくか、お互いに自らの意思で考え、実践していく時間にしていきましょう。

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    著者 亀井英孝

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