人間性

  • 2020.09.07 Monday
  • 09:00

毎月購読している月刊誌「致知」の10月号が届きました。早速、表紙を飾っている二十六世観世宗家 観世清和氏と、デザイナー コシノジュンコ氏の対談記事を読みました。

 

観世宗家は、それまでにあった猿楽を発展させ、「ごった煮ではなく、もうこれ以上はシンプルになれない、ぎりぎりのところまで引き算して、省いて極めた(観世氏)」現在の能の原型を完成させた世阿弥の流れを汲む、約700年の歴史をもつ家柄。やはり、事業継承のあるべき姿に通じるところがあります。

 

一方で、既視感というか、「どこかで触れたニュアンス」を感じながら読んでいたのですが、前月号で登場した、300年以上の歴史を持つ狂言の和泉流野村万蔵家の先代・野村萬氏のインタビュー記事であることに、途中で気が付きました。やはり続く家柄には共通点が多いものだと思います。

 

そのひとつが、親子の関係。もちろん、芸能の世界と経営の世界は違うのでしょうが、継承という観点からすると、学ぶべき点は多いと思います。

 

「真似るには相当耳が働いていなくちゃいけません。父の発する台詞を全身でとらえる心を持っていないと稽古というものは成り立たないんです」(野村氏)

 

「怒鳴るといったことはありませんでしたが、いつ終わるのかなと思うほど細かい、丁寧な稽古でした。とにかくできるまでやり続けるのです」(観世氏)

 

父子であっても師弟の間柄。そのような姿勢が会社内にも互いに存在していたら、どれだけスムーズな事業継承が実現できるかと、思わざるを得ません。

 

また二氏が共通して挙げているのが、いわゆる“人間性”の大切さです。

 

「人柄の悪い奴は舞台に出る資格はない」「技術と人間性が相俟って芸になる」(野村氏)

 

「どんなに謡の声がよくても、舞がシャープで腰の切れがあっても、人間性、心がなかったらだめなのです」(観世氏)

 

コロナ禍によって経営への影響が大きくなるにつれ、隠れていた人間性が表に出ることが多くなってきているように思います。それを感じるたびに、人間性を磨き高め続けることの大切さを痛感しています。

 

私たちにも、継いでいくべきものがあります。

 

「考えてみれば、芸能というのは長い歴史の中でいくつもの苦難を乗り越え、そこで何か新しい発見をしながら今日まで伝承されてきたんです」「そのような先人の苦労を思えば乗り越えられないはずがありません」(野村氏)

 

私たちも、継がせていただくことができるものを残してくださった方々に感謝し、自らの人間性を高めながら、苦難を乗り越えていきましょう。

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    著者 亀井英孝

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